半沢直樹から学ぶ「スーツが与える印象」③

スーツに見るマナーと演出

過去の記事もご覧下さい。
  
前半戦が終わり、新しい展開に入った日曜劇場「半沢直樹」を題材にスーツのお話。
 
今日は、スーツに関するマナーと演出で気になった箇所のメモです。
役者の細かい仕草や着こなしで、キャラクターの性格や状況を表すのにスーツが一役買っています。
 
劇中で何気に目立つのが、半沢部長(堺雅人氏)の徹底した「ボタンの扱い」
 
スーツのジャケットの「ボタンは立っている時には留めて、着席している時には開ける」という、男性が就活の時くらいに学ぶ基本マナーです。
 
半沢部長はこれを徹底しています。
 
居酒屋などで席から立ちあがるシーンでは、わざわざボタンを留める仕草をほぼ毎回入れています。
これは、半沢が「ルールを守るきっちりした男」であるイメージを案に刷り込むためと思われます。
  
一方、第4話の帝国航空とのミーティング等では、ボタンを留めたまま着席しています
スーツの前ボタンを開けている事で「開放感がある」と感じる人もいる様なので、ビジネスの場ではあえてボタンを留めているのでしょう。
 
ちなみに、ボタンのルールを何となく教えられて守っている人も多いと思いますが、理由は、ボタンを留めたまま座るとシルエットが崩れたり変なシワが寄ったりするためです。
 
三笠副頭取(古田新太氏)がボタンを留めたまま座っていたり、大和田部長がボタンを開けたまま立ったりしていますが、彼らはそれぞれダブルのスーツ、スリーピースのスーツのため、着こなしのマナーも別となります
 

衣装の演出で分かりやすかったのは、第2話にて太洋証券の広重(山崎銀之丞氏)が、一悶着の後に電話をしながら「そんな~」と立ち尽くすシーンです。
https://www.tbs.co.jp/hanzawa_naoki/chart/
 
ワイシャツの第一ボタンが外れ、ネクタイも崩れ、悲壮感が漂っていました。
 
ですが、その前のもみくちゃになるシーンではワイシャツには触られていませんし、この時点で胸元は崩れていません
 
あえて胸元を崩すことによって、「ボロボロになった」感を出しています。
だらしなくぶら下がる大きな肩掛けバッグと相まって、「イケてない証券マンがコテンパンにやられてしまった」印象を強めています。
  
よく見ると、結構細かいところまで衣装が演出に使われているのが分かります。
 
というわけで明日の日曜劇場、役者の衣装にも注目して見てみると面白いかもしれません。

↓半沢直樹の第1シリーズを復習したい方はこちら

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