海外在住者がスーツを購入する方法 – 3)イタリアの仕立て屋にフルオーダーの注文をした話 ①注文編

前の記事(海外在住者がスーツを購入する方法4つ)からの続きです。

3) 別の国の仕立て屋に注文する ①注文編

日本でも受注会をしている事がありますが、有名な仕立て屋が自国以外で注文を受け付けに来る事がたまにあります。(トランク・ショー)
管理人はイタリア(ミラノ)の仕立て屋、井上勇樹さんがシンガポールにいらっしゃった際に、フルオーダーのスーツを仕立てていただきました。

井上さんホームページ http://www.sartoriayukiinouemilano.com/index.html

 オーダースーツの一般的な注文の流れはこちらの記事で紹介していますので、よろしければご覧下さい。

ここから数本の投稿に分けて、実際に掛かった費用、注文から納品までの流れ、着用した感想等を書いていきたいと思います。

 
一流の仕立て屋に注文をするメリットは「完全に自分好みのスーツを手に入れる事が出来る」事です。
代わりに、「料金がめちゃ高い」ですが、長い期間で着る事を考えればコスパは良い、と自分には言い聞かせています
 
また、仕立て屋が自分の住んでいる国に来た時にした注文や仮縫いが出来ないため、納品まで時間が掛かります
管理人のケースでは約2年間かかりました
 
納品までの間に太ったりして体型が変わってしまう事も許されないため、自分との戦いの要素も入ってきます。
(ある程度までなら仮縫いの際に対応してくれますが、納品までの時間が長くなります)

 

〇 まとめ
 
・注文:フルオーダースーツ(スリーピース、パンツ2本)
 
・掛かった期間:約2年
  
・値段:約60万円

 
 
〇 注文~納品のスケジュール
 
1)2018年06月:注文、採寸

2)2018年11月:1回目の仮縫い

3)2019年04月:2回目の仮縫い

4)2019年08月:納品

 

〇 注文までの流れ

自分の「いつかやりたい事リスト」の1つに、”フルオーダーの格好良いスーツを仕立てる”という項目があり、「その内サヴィル・ロウとかでスーツを仕立てみたいな」と漠然と思っていたのが話の始まりです。
 
井上さんのお名前はだいぶ前から(2017年くらい?)雑誌等で知っていたのですが、イタリアに行く機会もなく、特に何もアクションは起こしていませんでした。

シンガポールでのオーダースーツの失敗の経験もあり、「やっぱり日本人に注文した方が良い!」と考え、井上さんのホームページで見つけたメールアドレスに連絡。
聞いてみたところ、シンガポールでオーダーの受注会をしていらっしゃるとの事で、スケジュールを調整してシンガポールでお会いしました。
 
シンガポールではローカルのショップと提携して受注会をされており、スケジュール調整についてはショップオーナーとやり取りをして日程を決定。
受注会の会場もそのショップで、オーナーが色々とお手伝いしてくれます。
 
最初に井上さんと2人で座り、仕立ててほしいスーツについて相談。
管理人は以下の要望を伝え、井上さんと着用イメージを共有しました。

・お客様に名上の方が多いため、上質で落ち着いている、けれでも貫禄負けしないスーツが欲しい。
  
・営業であるため、丈夫でシワになりにくい生地が良い。
  
・流行に左右されないクラシックなスタイル。
 
 また、細かい希望としては以下の様な点を伝えています。
(スーツの仕立てについて、日本の常識とイタリアなど海外での常識が違う事もあり、詳細に希望を伝える事は結構大切です) 
  
・普段ベストの脇ポケットに社員証を入れていたり、ジャケットのペンポケットを使っていたりするため、サイズを合わせてポケットを作ってほしい 
   
・パンツのベルトループの内側には滑り止めをつけてほしい
    
・30代に入り今後体型が変化する可能性があるため、直しが簡単にできるようにしておいてほしい
 
 他にも色々とデザインやサイズについて相談してすり合わせを行ってから、生地の決定、採寸を行います。
 
生地は「Huddersfield Hardy minnis」というブランドの「Fresco Ⅲ」を選択しました。
Huddersfieldはイギリスで有名な生地の生産地です。
 
フレスコは丈夫でシワになりにくく、通気性にも優れるためシンガポールでの着用にピッタリです。
  
採寸は、各パーツのサイズを細かに測ってもらいます。

 
採寸の途中、「左肩がちょっと下がっていますね」というコメントがあったり、「普段パソコン仕事は多いですか?」と質問をされたりしました。
身体の特徴やライフスタイルも見極めつつ、自分に合わせたスーツを作って下さるので安心です。
 
ここまでで注文は完了。
 
井上さんがイタリアに帰ってから仕立てが始まり、次は②仮縫い編となります。

 

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