ジャケットで一番大事なのは肩回り
ここでは、スーツを選ぶ際に「ジャケット」のサイズ感をチェックするためのポイントを説明します。
いくつかの代表的なポイントを挙げますが、ジャケットのサイズ感を確認する上で最も重要なのは「肩回り」です。
肩、胸、首周りのサイズは、合っていないと見た目に大きく影響するだけでなく、着心地も悪くなります。
また、「肩」は直しが容易ではないので、購入の前にしっかりとサイズが合っているかを確認する必要があります。
細かくなり過ぎるため一部割愛していますが、どの部位も共通して言える事は以下の3点です。
・見た目に違和感が無いか
・(実際の仕事の動作をイメージして動いてみて)着心地が悪くないか
・変なシワが出来ていないか
〇 肩
先述の通り、直しが難しい部位のため、ジャケットのサイズにおいては「肩のサイズがあっているかどうか」は重要です。
・サイズが大きい場合:肩先が外側に折れる。(生地が余る)
・サイズが小さい場合:肩先が内側(首側)に食い込んでくる。
・直し:難しい。出来る場合にも高額になりがち。
〇 首回り
上襟(首の後ろ側と接する部分)が首周りにぴったりと収まっているかを確認します。
・サイズが大きい場合:上襟と首の間に隙間が出来ます。「抜き衣紋」と言われる状態です。
・サイズが小さい場合:上襟が首に食い込みます。「猪首」と言われる状態です。
・直し:多少なら詰め(キツくする)、出し(緩くする)が可能
〇 胸(チェスト)
胸回りを包む様に、緩くもなくキツくもなく包み込んでいる様な状態が理想です。
・サイズが大きい場合:生地が余るため、胸元に緩くて大きな縦皺が入ります。また、シルエットに立体感が出ません。
・サイズが小さい場合:生地が向かって食い込み、脇の下周辺に横皺が出来ます。
・直し:ある程度は詰め、出しが可能
〇 胴囲
チェストより少し下の部分です。
ボタンを全て外している時は、チェストと同様 「緩過ぎずキツ過ぎず」身体を覆っている状態が最適です。
胸ボタンを閉めた際には、握り拳1つ入るか入らないか程度の余裕があればオーケーです。
・サイズが大きい場合:ボタンを閉めた際にブカブカになります。また、生地が多いため重ったく感じます。
・サイズが小さい場合:胸ボタンを中心に放射状のシワが出ます。
・直し:比較的容易に詰め、出しが可能
〇 アームホール
判断が難しいので、自身の着心地を伝えると共に、店員に相談しましょう。
アームホールは「大きさ」と「位置」という2つの要因が関わってきます。
あまりにキツい場合は問題であれば、本来的にある程度は脇部分に食い込みます。
着ている時に、脇の部分がスーツに少し「持ち上げられている」様な感覚が最適なサイズです。
・サイズが大きい場合:腕を上げた時に、ジャケットの胸部が一緒に持ち上がってきて不格好になります。
・サイズが小さい場合:袖の二の腕付近に横皺が入ります。
・直し:難しい。出来る場合にも高額になりがち。
〇 丈(縦の長さ)
流行やデザインによって大きく異なりますが、一般的な基準は以下の2点です。
- お尻と太ももの境目のあたりまでの長さ(= お尻がほぼ隠れるくらい)
- 腕を下ろした際に、親指の第一関節が裾に触れるくらい
・直し:ある程度の詰めは可能。